私たちは、スマート林業や山でのアクティビティなど、
新しい「人と山の関係」を提案します。
古橋林業 -「共存共栄」の精神-
大井平公園 天保の飢饉の教訓
江戸後期の天保の飢饉の際に、古橋源六郎暉皃(てるのり)は村民を飢えから救うことに奔走するとともに、将来の外貨獲得の手段として林業を志しました。
村民にも共有山への植林を奨励し、自らも大井平山に植林を行って模範を示します。
今は紅葉の名所となった大井平公園の巨木の森は、天保の飢饉を教訓に生まれた、愛知県内最古の人工林の一つであり、古橋林業の「共存共栄」の精神を象徴する山林です。
百年計画の植樹法
「100年の森づくり構想」は、今でこそ珍しくありません。
でも、今から100年以上前に、「100年の森づくり構想」があったとしたら・・・?
明治期になると、稲武地域の各村の共有山への植林を規約として取りまとめました。
後に天竜川流域の治山治水事業を成し遂げる金原明善翁に、古橋源六郎暉皃はこう言いました。
「木を植える心は、自家のみを富ますのではなく、自分と共にその周りの者も栄えさせるところにある。みなが栄えることは村の栄えること、ひいては国の栄えることです。」
名古屋大学演習林と非皆伐複層林
昭和20年代末、当時運営していた古橋総合病院(内科、外科、産婦人科)に、名古屋大学から医師の派遣をしてもらうかわりに、名古屋大学の演習林(現名古屋大学大学院生命農学研究科フィールド科学教育研究センター稲武フィールド)の開設に尽力しました。
古橋林業では、山林の公益的機能の発揮と林業を両立させることを目指し、長伐期施業や非皆伐複層林施業を提唱し、実践しています。
古橋会の山林の管理 -次世代へ繋ぐ-
山の仕事
かつては専属の施業班がいました。
現在も、人がいかに山で仕事をしていくかを模索し続けています。
山林境界の管理
古橋山林の境界杭です。
地中部分も含めると長さが約1mにもなる石杭やコンクリート杭です。
台帳管理とデータベース
記録を残し、次世代に伝えます。
かつての手書きの文字は、現代ではデータとなり、価値化の時を待ちます。
新しい「人と山の関係」
スマート林業
ドローンや航空測量によって、立木を1本ずつ把握し、将来的には立木を在庫にすることができます。
私たちは、名古屋大学や行政、森林組合と勉強会を開催するなど、スマート林業への準備をしています。
マウンテンバイクツーリズム
山は材木を生産するだけの場所ではないはずです。
人と山はもっと多様な関わり方ができます。
私たちは、マウンテンバイクツーリズムを手掛けるINABU BASE PROJECTを支援しています。