「秋の館蔵名品展-書画を彩る繭の花」を開催いたします
2024年11月2日(土)から11月4日(月)に、古橋懐古館にて稲武もみじまつり特別企画「秋の館蔵名品展-書画を彩る繭の花」を開催いたします。
古橋懐古館展示の詳細情報
秋の館蔵名品展-書画を彩る繭の花 | |
日時 | 2024年11月2日(土)~4日(月) 10:00~16:00 |
場所 | 古橋懐古館 愛知県豊田市稲武町タヒラ8番地 ※古橋懐古館の駐車場をご利用ください。 ※詳しいアクセスはこちらへ |
入館料 | 一般500円 小中高生250円 |
お問い合わせ | 一般財団法人古橋会 古橋懐古館 0565-82-2100 |
秋の展示に込めた思い
古橋懐古館は老朽化に伴い、2018年12月より無期限で休館中ですが、多くの方から「もう一度、西郷隆盛や坂本龍馬の書を見たい」とのお声をいただいておりました。そこで「稲武もみじまつり」に合わせて特別展示を企画しました。
稲武町では、明治15年(1882)以来、伊勢神宮への生糸献納が途絶えることなく続いており、令和元年度からは熱田神宮への献納も始まりました。大嘗祭(だいじょうさい)においても絹織物を調進するなど、長いシルクの伝統を誇ります。地元の皆さんは、養蚕や製糸、繭作品製作など様々な活動を通じて、この伝統文化を守り続けています。
一方、懐古館は明治維新期の名品を数多く所蔵しておりますが、女性や子どもたちにも、明治維新の志士たちが人生をかけて成し遂げようとした思いに親しんでいただくために、シルクや花道家・小川珊鶴(おがわ さんかく)様の力をお借りすることにしました。
1号展示室では、展示品の作者を花に見立て、その花を地元のいなぶまゆっこクラブ🔗の皆様と共に繭で制作しています。稲武産のくず繭を使い、色を染め、乾燥させ、花びらや葉の形に切り、丁寧に仕上げた繭花です。また、古橋家ゆかりの酒造り道具や調度品を、小川珊鶴様が繭花と共に演出しています。
2号展示室は辰年の秋をテーマにしています。龍や秋にちなんだ名品とともに、いなぶまゆっこクラブによる繭花と小川珊鶴様による演出もお楽しみください。
稲武の紅葉の名所である大井平公園にも是非お立ち寄りいただき、稲武を行き交った明治維新の志士たちも感じたであろう鮮やかな秋の稲武をご堪能ください。
皆様のご来館を心よりお待ちしております。
主な展示作品
西郷隆盛筆「詩七絶三行」
この詩は、西郷隆盛の漢詩「偶成」からのもので、最初は大久保利通への新築祝いの書簡に記されています。「願わくば、大円寺の草を見られよ」と続き、忘れられた同志たちを思い起こしてほしいという西郷の想いが込められています。また、維新後に政府高官となった者たちが心の緩みや奢侈に流れることへの警告でもあります。西郷はこの詩を特に好み、頼まれると多くの人に書いたとされています。
坂本龍馬筆「中岡慎太郎宛書状」
坂本龍馬が友人の中岡慎太郎と共に暗殺される半年前、慶応3年(1867)年5月に慎太郎へ面会を求めた手紙です。集合場所を「忠一郎」と記しており、龍馬の京都での隠れ家を示す暗号と考えられます。
高杉晋作筆「詩七絶」
高杉晋作が、文久2年(1863)の品川御殿山英国公使館焼き討ち事件に関与し、上役の周布政之助から蟄居を命じられた際の心境を読んだ詩です。
その他の主な展示作品は以下の通りです。
- 勝海舟「古体詩」
- 徳川慶喜「漢文一行」
- 吉田松陰「杉梅太郎宛書状」
- 久坂玄瑞「今様歌」
- 副島種臣「詩七絶」
- 酒井抱一「四季花卉図」
- 渡辺崋山「喜太郎絵本」
- 狩野探幽「風神・龍神・神鳴図」
- 長沢蘆雪「竜虎図」
- 張月樵「花鳥図」
- 小田切春江「稲穂図」
- 龍文七宝花瓶
- 色絵両龍図皿(九谷)
小川珊鶴コレクション展「紅葉狩りに寄せて」も開催中!
小川珊鶴コレクション展「紅葉狩りに寄せて」も同日に開催されます。詳細情報は下記のチラシをご覧ください。
会場の瑞龍寺は、古橋懐古館から徒歩3分の場所にございます。着物や帯、書画、生け花など、多彩な展示がございますので、ぜひご観覧ください。
稲武もみじまつり
稲武もみじまつりは、11月1日(金)から11月17日(日)まで、各種イベントとともに開催されます。
大井平公園では、日没から21時までライトアップも行われ、夜の紅葉を楽しめます。ぜひ稲武の秋を満喫してください。
詳細は稲武観光協会のホームページ🔗をご覧ください。