令和6年度伊勢神宮・熱田神宮献糸のための繭が出来上がりました(いなぶまゆっこクラブ)

目次

桑畑整備

蚕を飼育するには、蚕の餌となる桑を確保しなければなりません。
いなぶまゆっこクラブでは、約500本の桑を3箇所の桑畑に分けて整備しています。

お蚕さんの飼育

1掃立(はきたて)

今年で143年目となる伊勢神宮の神御衣祭(かんみそさい)のための生糸の献納と、令和元年度から始まった熱田神宮の御衣祭(おんぞさい)のための生糸の献納に向けて、いなぶまゆっこクラブは、5月21日に令和6年度の掃立(はきたて)を行いました。
今年度は約8000粒の蚕種を仕入れて、まゆっこセンターと小井沢養蚕事務所で約1ヶ月間飼育しました。

掃立は、孵化した蟻蚕(ぎさん。アリのように見える生まれたばかりの蚕のこと)を飼料とともに蚕座に移し、飼育を開始する作業です。
生まれたばかりのお蚕さんは、体長がわずか1mm~2mm程度です。

黒いのは生まれた蚕、白いのは蚕卵の殻
緑色の人工餌を与えています(1令2令は人工餌で飼育)

2人工飼料や桑の葉を与えて、お蚕さんを育てる

お蚕さんは、掃立からの1ヶ月間、4回の脱皮以外の時間は、ずっとご飯を食べ続けます。

生まれて1ヶ月後の体重はおよそ1万倍になります。

2令蚕
3令蚕
4令蚕
5令蚕

3上蔟(じょうぞく)

上蔟は、熟蚕(じゅくさん。繭を作り始める蚕)を集めて、営繭(えいけん。蚕が繭を作ること)させる回転蔟(かいてんぞく)に移す一連の作業のことです。

4収繭(しゅうけん)

蔟から繭を取り出す作業です。この時に、毛羽取り作業も行います。

5選繭(せんけん)

少しでも汚れがあると、その繭は生糸にすることができません。選繭は、生糸にできない繭を取り除く作業です。この時に取り除かれた繭は、手芸品や繭細工などに活用します。

毎年恒例の稲武小学校2年生の蚕の飼育体験

地元の豊田市立稲武小学校2年生の皆さんには、毎年、1人あたり10~20頭のお蚕さんを配り、飼育体験をしてもらっています。

5月21日の掃立の日に、まゆっこセンターまで来て、実際に生まれたばかりのお蚕さんを見学しました。
蚕の飼育方法や注意点などを紙芝居で教えて、いなぶまゆっこクラブ代表古橋幹雄さんと一般財団法人古橋会の古橋真人常務理事が、質問にお答えしました。

1人ずつ自分の蚕を大事に箱に入れて、学校に持ち帰りました。

6月6日に養蚕事務所で、大きくなった蚕の見学や餌やりを体験しました。
まゆっこクラブの古橋幹雄代表が、子どもたちからの質問に対応しました。

蚕の飼育自由参観日

2024年6月15日(土)の午前に、蚕の飼育自由参観日を開催いたしました。

当日約50名の方ご来場いただきました。
初めてお蚕さんを見たり触った方、昔養蚕をされていた方、ご家族連れなど、様々な方からご意見、ご感想をいただき、誠にありがとうございました。

(秋のお知らせ)糸取り体験&シルクランタン手作り体験

いなぶまゆっこクラブの方々に指導を受けながら、現代では滅多に見ることのない繭から糸を取る体験とシルクランタン手作り体験ができます。
できあがったシルクランタンは世界にひとつだけのオリジナルランタンとしてお持ち帰り頂けます。

【開催日時】
令和6年11月3日(日)
1部 10:00~10:40
2部 10:45~11:25
3部 11:30~12:10
4部 13:15~13:55
5部 14:00~14:40
6部 14:45~15:25

JAあいち豊田さんの『MEKIKI』から詳しい内容とお申し込みができます。
https://mekiki-net.stores.jp/items/65c06c68be5fcd05803b1c7c

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この記事を書いた人

私たちは、300年以上の歴史がある豪農古橋家の歴史と家訓「家は徳に栄える」を受け継ぐ財団法人です。
私たちは、豪農旧家、中山間地域、歴史や伝統文化など、古めかしくて時代遅れとみなされたものを、現代においても通用する形に磨き上げて、人と人との繋がりが人を支え、人間性に根ざした、与え合う社会の実現に貢献していきます。

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