令和4年度伊勢神宮・熱田神宮献糸のための繭が出来上がりました(いなぶまゆっこクラブ)

目次

お蚕さんの飼育の手順

1掃立(はきたて)

今年で141年目となる伊勢神宮の神御衣祭(かんみそさい)のための生糸の献納と、令和元年度から始まった熱田神宮の御衣祭(おんぞさい)のための生糸の献納に向けて、いなぶまゆっこクラブは、5月20日に令和4年度の掃立(はきたて)を行いました。
今年度は約8000粒の蚕種を仕入れて、まゆっこセンターと小井沢養蚕事務所で約1ヶ月間飼育しました。

掃立は、孵化した蟻蚕(ぎさん。アリのように見える生まれたばかりの蚕のこと)を飼料とともに蚕座に移し、飼育を開始する作業です。
生まれたばかりのお蚕さんは、体長がわずか1mm~2mm程度です。

2人工飼料や桑の葉を与えて、お蚕さんを育てる

お蚕さんは、掃立からの1ヶ月間、4回の脱皮以外の時間は、ずっとご飯を食べ続けます。

生まれて1ヶ月後の体重はおよそ1万倍になります。

2令蚕の様子
3令蚕の様子
4令蚕の様子
5令蚕の様子

3上蔟(じょうぞく)

上蔟は、熟蚕(じゅくさん。繭を作り始める蚕)を集めて、営繭(えいけん。蚕が繭を作ること)させる回転蔟(かいてんぞく)に移す一連の作業のことです。

4収繭(しゅうけん)

蔟から繭を取り出す作業です。この時に、毛羽取り作業も行います。

5選繭(せんけん)

少しでも汚れがあると、その繭は生糸にすることができません。選繭は、生糸にできない繭を取り除く作業です。この時に取り除かれた繭は、手芸品や繭細工などに活用します。

出来上がった純白の繭
取り除いた繭

毎年恒例の稲武小学校2年生の蚕の飼育体験

地元の豊田市立稲武小学校2年生の皆さんには、毎年、1人あたり10~20頭のお蚕さんを配り、飼育体験をしてもらっています。

5月20日の掃立の日に、まゆっこセンターまで来て、実際に生まれたばかりのお蚕さんを見学しました。
蚕の飼育方法や注意点などを紙芝居で教えて、いなぶまゆっこクラブ代表金田平重さんと一般財団法人古橋会の古橋真人常務理事が、質問にお答えしました。

1人ずつ自分の蚕を大事に箱に入れて、学校に持ち帰りました。

蚕の飼育自由参観日

2022年6月18日(土)の午前に、蚕の飼育自由参観日を開催いたしました。

当日約60名の方ご来場いただきました。
初めてお蚕さんを見た方、初めてお蚕さんに触った方、昔養蚕をされていた方など、様々な方からご意見、ご感想をいただき、誠にありがとうございました。

蚕をさわることができる機会はなかなかないので、子供達もよい経験になったと思います。

実際に触った時の感動が大きかったです!
ぜひ色々な方法で、魅力を広めていっていただきたいです。

「道の駅どんぐりの里いなぶ」のリニューアルオープンイベントにお蚕さんの営繭(えいけん)を生展示しました

2022年7月2日(土)に、愛知県豊田市の稲武地区の「道の駅どんぐりの里いなぶ」が、大規模リニューアルオープンしました。
このリニューアルオープン記念事業は、2022年7月から8月にかけて毎週末、様々な「稲武の顔」を体験していただける特別プログラムが用意されています。

一般財団法人古橋会は、7月2日(土)の10:00から、道の駅どんぐりの里いなぶの観光案内所にて、お蚕さんが繭を実際につくる状況(営繭)を見ていただける生展示を行いました。

繭で作られた胸章

「道の駅どんぐりの里いなぶ」のリニューアルオープン式典にて、来賓の方々が身に付けられた胸章は、実はいなぶまゆっこクラブ産の繭で作られた繭花でした。

繭で作られた胸章を身に付けられた太田稔彦市長
胸章を作られた山中章子さんのシルクアクセサリー展示

【告知】伊勢市の賓日館にて「時の絲ぐるま」上映会

賓日館は、伊勢神宮に参拝する賓客の休憩・宿泊施設として、明治天皇の母にあたる英照皇太后のご宿泊に間に合うようにと、明治20年に竣工した国指定重要文化財の素晴らしい建物です。

当日当財団の古橋真人常務理事は登壇してお話させていただくとともに、令和度の大嘗祭の繒服(にぎたえ。絹織物のこと)の予備を持参してご覧いただきます。

日時令和4年9月25日(水)14時30分~(開場14:00)※延期になり日程再調整中です
会場賓日館 大広間
〒519-0609 三重県伊勢市二見町茶屋566-2
参加費詳細はしばらくお待ちください
申込み詳細はしばらくお待ちください
詳細https://www.tokiito.com/theaters
主催詳細はしばらくお待ちください
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この記事を書いた人

私たちは、300年以上の歴史がある豪農古橋家の歴史と家訓「家は徳に栄える」を受け継ぐ財団法人です。
私たちは、豪農旧家、中山間地域、歴史や伝統文化など、古めかしくて時代遅れとみなされたものを、現代においても通用する形に磨き上げて、人と人との繋がりが人を支え、人間性に根ざした、与え合う社会の実現に貢献していきます。

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