伊勢神宮広報誌『瑞垣』令和4年初夏 252号に稲武の養蚕製糸の記事が掲載されています

伊勢神宮が年3回発行されている広報誌『瑞垣』の252号(2022年6月15日発行)に、一般財団法人古橋会常務理事の古橋真人が、『「まち守り」としての生糸の献納』と題して、稲武地区の養蚕製糸の伝統文化について記事を執筆させていただきました。

目次

140年目を迎えた稲武からの生糸の献納を記念して

古橋家6代当主の古橋源六郎暉皃(てるのり)が明治15年(1882)に、三河地方から伊勢神宮の神御衣祭(かんみそさい)の和妙(にぎたえ。絹織物のこと)ための生糸を献納する献糸(けんし)の伝統文化を復興して以来、毎年脈々と受け継がれて140年目を迎えました。

従来は稲武町役場が中心となっていた活動は、平成17年に稲武町が豊田市に編入合併して以降は、事務局を一般財団法人古橋会が担って継続しています。
稲武地区の区長会の皆様にもご協力・ご支援をいただき、有志の保存団体いなぶまゆっこクラブが、蚕の飼育から繰糸までを今なお手作業で行った生糸を献納しています。

『瑞垣』令和4年初夏 252号 「まち守り」としての生糸の献納

伊勢神宮の神宮司庁広報室に特別に許可をいただき、執筆した記事を掲載させていただきます。

令和4年もお蚕さんの飼育が始まっています

令和4年のいなぶまゆっこクラブの蚕の飼育は、5月20日に掃立(はきたて)を行って始まりました。当日は稲武小学校の2年生も訪ねてきて、賑やかな雰囲気でした。
6月末に収繭(しゅうけん)し、8月から糸取りを行います。

国内で養蚕や糸取りを手作業で行っていくことは、後継者の確保・育成や、経済循環の面でとても困難ですが、今後も末永く献糸を続けていけるよう、尽力いたします。

令和4年6月18日(土)の午前には、蚕の飼育自由参観日を開催いたしました。

【告知 7/2(土)】「道の駅どんぐりの里いなぶ」のリニューアルオープンイベントにお蚕さんの営繭(えいけん)を生展示します

2022年7月2日(土)に、愛知県豊田市の稲武地区の「道の駅どんぐりの里いなぶ」が、大規模リニューアルオープンします。
このリニューアルオープン記念事業は、2022年7月から8月にかけて毎週末、様々な「稲武の顔」を体験していただける特別プログラムが用意されています。

一般財団法人古橋会は、7月2日(土)の10:00から、道の駅どんぐりの里いなぶの観光案内所にて、お蚕さんが繭を実際につくる状況(営繭)を見ていただける生展示を行います。

シルクは着物やネクタイの素材として馴染みがあるかと思いますが、シルクがお蚕さんからどのように作られていくのかは、なかなか馴染みがないかと思います。
この機会に是非、稲武にお越しくださいませ。

伊勢市の賓日館にて「時の絲ぐるま」上映会

賓日館は、伊勢神宮に参拝する賓客の休憩・宿泊施設として、明治天皇の母にあたる英照皇太后のご宿泊に間に合うようにと、明治20年に竣工した国指定重要文化財の素晴らしい建物です。

私も当日は登壇してお話させていただくとともに、令和度の大嘗祭の繒服(にぎたえ。絹織物のこと)の予備を持参してご覧いただきます。

日時令和4年9月25日(水)14時30分~(開場14:00)※延期になり日程再調整中です
会場賓日館 大広間
〒519-0609 三重県伊勢市二見町茶屋566-2
参加費詳細はしばらくお待ちください
申込み詳細はしばらくお待ちください
詳細https://www.tokiito.com/theaters
主催詳細はしばらくお待ちください
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この記事を書いた人

私たちは、300年以上の歴史がある豪農古橋家の歴史と家訓「家は徳に栄える」を受け継ぐ財団法人です。
私たちは、豪農旧家、中山間地域、歴史や伝統文化など、古めかしくて時代遅れとみなされたものを、現代においても通用する形に磨き上げて、人と人との繋がりが人を支え、人間性に根ざした、与え合う社会の実現に貢献していきます。

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